丹羽貞仁が父の大川橋蔵と銭形平次で共演した時のエピソード3選!

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昭和の時代劇を代表する国民的ヒーロー「銭形平次」を演じた二代目大川橋蔵さん。

その息子である丹羽貞仁さんは、子役時代に父と銭形平次で共演を果たしています。

伝説的な俳優の息子として生まれた丹羽貞仁さんが、父・大川橋蔵さんとどのような形で銭形平次の世界に関わっていたのか、そのエピソードは感動的なものばかりです。

親子二代で同じ作品に出演するという貴重な経験は、丹羽貞仁さんの俳優人生に大きな影響を与えました。

本記事では、丹羽貞仁さんが父の大川橋蔵さんと銭形平次で共演した際の忘れられない3つのエピソードをご紹介します。

少年時代の平次役を実の息子が演じるという奇跡的な共演や、兄弟そろっての出演、そして父の仕事ぶりを間近で見ていた日々の思い出など、親子の絆を感じさせる素敵なエピソードばかりです。

丹羽貞仁の父は2代目大川橋蔵

丹羽貞仁さんの父親は、昭和を代表する歌舞伎役者であり映画俳優でもあった二代目大川橋蔵さんです。

1929年4月9日に東京で生まれ、本名を丹羽富成といいます。

父・大川橋蔵さんは六代目尾上菊五郎の養子となり、歌舞伎の名門で育ちました。

その後映画界に転身し、「二スケ二ゾウ」と呼ばれた黄金時代を築きます。

そして1966年から始まったテレビ時代劇『銭形平次』で主演を務め、1984年まで全888回という驚異的な記録を打ち立てました。

この記録はギネス世界記録にも認定されており、一人の俳優が同じ主人公を演じた最多回数として今も破られていません。

父の偉大さを知る丹羽貞仁さんにとって、その父と同じ作品で共演できたことは、かけがえのない宝物となっているでしょう。

銭形平次で親子共演した時のエピソード

丹羽貞仁さんが子役時代に父・大川橋蔵さんと『銭形平次』で共演した際には、数々の感動的なエピソードが生まれています。

ここからは、特に印象深い3つのエピソードを詳しくご紹介していきます。

エピソード①:少年時代の平治役を演じて親子で共演

最も感動的なエピソードは、丹羽貞仁さんが少年時代の銭形平次役を演じたことです。

1981年に放送された『銭形平次』第780話「義賊 つむじ風」という回で、当時芸名を大川功次郎としていた丹羽貞仁さんは、父が演じる銭形平次の若き日を演じるという特別な役を与えられました。

父が長年演じ続けてきた国民的ヒーロー・銭形平次の少年時代を、実の息子が体現する。

これほど感慨深い共演はないでしょう。

視聴者にとっても、親子二代で一人の人物の人生を演じる姿は深い感動を与えるものとなりました。

この回では平次の原点である正義感や人情味が描かれており、若き日の平次がどのような少年だったのかが表現されています。

丹羽貞仁さんは父の演じる大人の平次を思い浮かべながら、その原型となる少年像を演じたことでしょう。

テレビ時代劇史上でも極めて稀な試みとなったこの親子共演は、今でも語り継がれる名場面の一つです。

エピソード②:兄弟そろって「銭形平次」に出演

丹羽貞仁さんだけでなく、兄の丹羽朋廣さん(当時の芸名は大川辰五郎)も『銭形平次』に出演していました。

兄弟そろって父の代表作に顔を出し、家族で共演するという貴重な機会に恵まれたのです。

具体的な記録を見ると、1973年11月17日に放送された第388話「人情大利根往来」では、なんと兄弟が同じ回に登場しています。

兄の丹羽朋廣さんは市松役、丹羽貞仁さんは友吉役を演じました。

父・大川橋蔵さんにとって、二人の息子と同じ画面に映ることができたこの日は、特別な喜びがあったに違いありません。

その他にも、丹羽貞仁さんは第558話「花いちもんめ」(1977年)や第684話「海鳴りは父の声」(1979年)にも出演し、父の作品を支える一員として活躍しました。

現在はフジテレビのプロデューサーとして活躍する兄・朋廣さんも、この時の経験が映像業界への道を選ぶきっかけの一つになったのかもしれません。

エピソード③:父の仕事を間近で見ていた

丹羽貞仁さんは後のインタビューで、父・大川橋蔵さんの仕事への姿勢について語っています。

橋蔵さんは家庭でも常に仕事のことを考えており、その日の撮影の話を母親に詳しく話していたそうです。

さらに、気になる役者の舞台があれば母親に見に行かせ、その感想をメモでもらうほどの熱心さでした。

興味深いのは、橋蔵さんが『必殺仕事人』を常に意識していたというエピソードです。

時代劇なのに金管楽器を使った主題歌に驚きながらも、新しいものを取り入れる姿勢を持っていました。

西部劇が好きで、ピストルを回す仕草を見て十手を回せるように改良させたというエピソードも残っています。

丹羽貞仁さんは、父が『銭形平次』で888回という世界記録を達成する過程を最も近くで見守った一人です。

役作りへのこだわり、常に新しい表現を追求する姿勢、そして何よりも仕事に対する情熱。

これらを幼い頃から目の当たりにしていた経験は、丹羽貞仁さんが俳優として歩む上での大きな財産となっています。

父の偉大さを知るからこそ、丹羽貞仁さんは謙虚でありながらも、確かな演技力を持つ俳優として成長していったのでしょう。

まとめ

丹羽貞仁さんが父・大川橋蔵さんと『銭形平次』で共演した際のエピソードは、どれも親子の絆と俳優としての誇りを感じさせるものばかりです。

少年時代の平次役を実の息子が演じる感動的な共演、兄弟そろっての出演、そして父の仕事への真摯な姿勢を間近で見ていた日々。

これらの経験は丹羽貞仁さんの俳優人生の原点となり、父から受け継いだ才能を大切にしながら今も俳優として活躍し続けています。