女優の鈴木砂羽さんは、両親が画家という芸術一家で育ちました。
祖父も画家というまさに芸術の血筋です。
幼い頃に妹を亡くし、小学生で両親の離婚も経験しています。
30代で母のために浜松に実家を建てたエピソードには、深い家族への思いがありました。
今回は鈴木砂羽さんの家族と、浜松に実家を建てた理由について紹介していきたいと思います。
鈴木砂羽の両親は画家で芸術一家
鈴木砂羽さんの家族は、三世代にわたる画家一族という特別な環境でした。
父親：西条俊生
父親は「西条俊生」という名で活動する画家の鈴木俊さんです。
1948年生まれの抽象画家として知られています。
多摩美術大学で学び、24歳で結婚。
画家として活動しながら、美大受験生向けの塾も主催していました。
幼い鈴木砂羽さんを8ミリカメラで撮影し、自宅で上映するなど芸術家らしい子育てをしていたそうです。
しつけには厳しい一方、プール遊びなど愛情深く接していました。
母親：東條和子
母親の東條和子さんも画家で、子どもたちに絵を教えていました。
多摩美術大学で鈴木俊さんと出会い、結婚しています。
興味深いのは実家が医師の家系だった点です。
高祖父は東京大学医学部一期生、曾祖父は華岡青洲に師事した著名な医師でした。
それでも絵画の道を選んだのです。
非常に個性が強い人物で、鈴木砂羽さんの芸能活動にも積極的に意見を述べていたとか。
両親は芸術家らしく夜更かしが常で、鈴木砂羽さんは幼少期に「朝ご飯の存在を知らなかった」という驚きのエピソードもあります！
祖父も画家の鈴木貞夫
父方の祖父・鈴木貞夫さんは、1921年生まれの油彩画家です。
2023年1月に101歳で亡くなるまで生涯現役でした。
「砂丘画家」として知られ、地元浜松市の中田島砂丘をライフワークとして描き続けました。
内閣総理大臣賞を受賞しています。
注目すべきは戦争体験です。
太平洋戦争中、駆逐艦に乗船中に魚雷攻撃を受け海に投げ出されました。
多くの仲間が命を落とす中、木の破片につかまって約4キロを泳いで生還したのです。
「絵を描きたい一心で泳いだ」という祖父の芸術への情熱には胸を打たれますね。
両親の離婚
鈴木砂羽さんが小学5年生の時、両親は離婚しました。
当時38歳だった父親が若い女性と一緒になるために家を出たことが原因です。
離婚前は夫婦喧嘩が絶えませんでした…。
離婚後は母親と二人暮らしになりました。
母親の悲しみと怒りを間近で感じ、常に機嫌をうかがう生活が続いたといいます。
「ママが一番怖くて」と振り返っています。
父親が突然家を出た経験は深い影響を与えました。
「男の人はずっとそばにいてくれない」という思い込みを持つようになったそうです。
一度は「ママが泣いててかわいそう」と怒りをぶつけたこともありました。
しかし成人後は父親とも良好な関係です。
たまに話をし、会えば食事にも行く仲になっています！
鈴木砂羽の妹
鈴木砂羽さんには妹がいましたが、幼くして亡くなっています。
妹は生まれつき心臓に病を抱えていました。
鈴木砂羽さんが7歳、妹が3歳の時に病気で他界したのです。
母親は妹の看病に付きっきりで、その間、鈴木砂羽さんは祖母の家に預けられていました。
「家族が離れて生活することに耐性ができていた」と振り返る鈴木砂羽さん。
実質的に一人っ子として育ったため、母親との結びつきは強くなりました。
「私はママ、ママは私」と表現するほど密接な関係となったのです。
鈴木砂羽が浜松に実家を建てた理由
鈴木砂羽さんは31歳の時に静岡県浜松市に実家を建てました。
最大の理由は母親の居場所を作るためです。
両親の離婚後、母親は画家をしながら娘を育て、借家で暮らしていました。
31歳の時、借家の裏の土地を見つけ、「母の居場所を作る意味も含め、実家を建てた」と語っています。
苦労しながら育ててくれた母親に安心できる場所を提供したかったのでしょうね。
また、この決断は鈴木砂羽さん自身の「決意の証し」でもありました。
「最長ローン」を組んだことで、経済的責任が働くモチベーションにつながったといいます。
女優として「仕事なく、つらかった時期」もありましたが、実家とローンが困難を乗り越える原動力になったそうです。
さらに浜松という土地の選択にも意味がありました。
祖父が生涯描き続けた中田島砂丘も浜松にあり、両親も浜松在住です。
家族の歴史が刻まれた故郷に母親の家を建てることは、絆を確認する行為だったのでしょう。
興味深いのは、この決断が精神的な自立につながった点です。
2009年に「親ばなれできていない自分」を自覚し、2011年に結婚しています。
母親に居場所を提供することで、自分も自立しようとしたのかもしれません。
まとめ
鈴木砂羽さんは祖父・父・母が画家という芸術一家に生まれました。
妹を幼くして亡くし、小学生で両親の離婚を経験するなど複雑な環境で成長しました。
30代前半に浜松に実家を建てた理由は、母親への感謝と愛情の表現であり、同時に女優としての決意の証でした。
最長ローンという責任が働くモチベーションとなり、困難を乗り越える力となっているようですね！
